2019/04/09 13:18

我が家のウサギ ぷりんがお月さまに帰って行きました。

1211ヶ月

人間なら100歳ぐらいの長寿おばあちゃんです。


彼女はペットショップと前飼い主さんを経て
2歳の頃に我が家の一員になりました。
初めて出会った彼女は
普通のウサギの15倍はありそうな長ーい胴体に大きな顔。
ホントにウサギ?と思わせる愛嬌たっぷりの風貌に胸キュンでした。


小さなケージ内だけで暮らしていた彼女は
当初ウサギが喜ぶ事をしてもパニックになったりしていましたが
すぐに我が家の生活に馴染んで
いつも私たちを笑顔にしてくれました。


彼女の魅力はその性格にもありました。
大らかで
優しくて
愛がいっぱいで
ちょっとおバカで
いつでも100%全力投球で
今まで我が家で暮らした女の子ウサギたちとは
ひと味もふた味も違う不思議な魅力を持った子でした。


それを1番感じたのは
彼女が赤ちゃんを産み育てる時だったかもしれません。


普通ウサギは安心出来る育児場所を見つけ
出産の1週間ぐらい前から
牧草などを口いっぱいにくわえ一心不乱に何度も運んで
赤ちゃんの為のベッドを作ります。
前日になると今度は
自分の胸の毛を抜いてベッドの上に敷き詰め
赤ちゃんのお布団を用意します。
誰に教わったわけでもないのにこの行動をする事にはいつも感動を覚えます。
子育てに関しては放任主義で、112回ほんの数分の授乳をするだけ。
自然界ではなるだけ赤ちゃんの側に行かない事が
赤ちゃんの命を守る事になるからだと思います。


ぷりんの場合はと言うと
安心出来る場所に選んだのは私たちが毎日座るソファの真ん中
ベッド素材に選んだのは大きくて長いフカフカのテキスタイル
どう考えても運べない大きなテキスタイルを必死でずっと引っ張っていました。


出産すれば赤ちゃん自身が動き出すまでの1ヶ月はそこで子育てをする事になるので
ぷりん専用木製の子育て小屋をDIY し、
お気に入りのテキスタイルは子育て部屋に合うサイズに小さくして
ぷりんにプレゼントする事にしました。


そして無事に出産。

子育てもまた彼女流でした。
おっぱいを23時間おきにあげに行き
その度に胸の毛を抜いて赤ちゃんの上にかけてやるのです。
おかげで赤ちゃんの小屋はみるみる毛でいっぱいになり
ぷりんの胸は地肌が見え痛々しいぐらいハゲハゲになっていました。
授乳を終えて小屋を出ると必ず
土をかけて穴の入り口を塞ぐ仕草をする事にも驚きました。
フローリングの床なのに


ちょっとおバカなぷりんの行動。
でも赤ちゃんへの愛とその一生懸命さが愛おしくて愛おしいて


ちなみに赤ちゃんは
ぷりんと同じ胴の長ーい大きな子たちに育ちました。


ぷりんの100%全力投球話は数えきれない星の数ほど


そんな彼女も年を取り
1年半ぐらい前からは寝たきりに
今年に入ってからは顔を動かす事が出来るだけになっていました。
それでも彼女は一生懸命!
生きる事にも100%全力投球です。


どうしてこんなに頑張れるんだろうと不思議に思うぐらいでした。
ぷりんは多くの方々に可愛がっていただきました。
寝たきりになってからもいっぱい応援して頂きました。
きっとぷりんはそんなみなさまから頂く愛を食べて生きてきたんだと思います。
そしてその愛をまたみんなに
抱っこする私たちの手を一生懸命舐めてくれたり
最後まで愛に溢れた子でした。
先日家族が揃うその日を待って、娘たちの待つお月さまへと帰って行きました。


ぷりん
楽しい思い出をいっぱいありがとう!
また一緒に暮らそうね!


ぷりんの事を愛して下さったみなさま
本当にありがとうございました。

こんなに愛おしいウサギがいた事を

心の片隅に置いていただけると幸せです。